実際は何をしてくれてるの?
この記事では、ウイルス対策ソフトが必要な4つの理由について解説をしていきます。
パソコンやスマートフォンを守るウイルス対策として、もっとも一般的な方法がウイルス対策ソフトの導入です。
「ウイルス対策ソフトはいらない」
「ウイルス対策ソフトを入れても、ウイルス感染することはある」
確かにこうした声があることも事実です。実際にウイルス対策ソフトは、各ウィルス対策ソフト会社に蓄積されたデータベースでしか、ウイルスを検知できません。
しかし既に検知できているウイルスを防げるのに、対策をしない理由にはなりません。
さらに現在では、ウイルス対策ソフトの機能の向上によって、未知のウイルスでも対応ができる機能も搭載。
更にウイルス対策ソフトで対応ができる幅が広がっています。
この記事では、ウイルス対策ソフトが必要な4つの理由について、ウイルス対策ソフトの動きから具体的に説明します。
- ウイルス対策ソフトが必要な理由が分かる
ウイルス対策ソフトが必要な理由①パターンファイルの更新
ウイルス対策ソフトは、各メーカーがパターンファイルを用意し、随時更新しています。このパターンファイルこそ、パソコンやスマートフォンを守るうえでとても重要。
ウイルス対策ソフトは、パソコンやスマートフォンへ侵入してくるウイルスを検知し、侵入を防いだり、侵入したウイルスの駆除を行います。
「これはウイルスだ!」と検知する際に利用されるのがパターンファイル。各メーカーごとに蓄積されたパターンファイルにウイルスとして登録されていれば、ウイルス対策ソフトが検知し、ウイルスを削除する仕組みです。
ウイルス対策ソフトを販売する各メーカーは、ウイルスを検知するためのパターンファイルを日々更新しています。
パソコンを起動した際、右下にあるウイルス対策ソフトのアイコンが通信を始めていませんか?これはパソコンを起動するとウイルス対策ソフトが起動し、自動的に新しいパターンファイルをダウンロードしているから。
ウイルス対策ソフトを選ぶときにも、検知できるウイルスを示すパターンファイル数は重要な判断材料です。
「セキュリティ対策はいたちごっこだから対策しても意味がない」などと言われてしまうのは、新しいウイルスを検知したらパターンファイルを更新し防ぐため。ウイルスを知らなければ防ぐのが難しいからです。
でも逆に言えば、検出されたウイルスは対策をすることができる。
各メーカーがしのぎを削って更新するパターンファイルを日々パソコンへダウンロードするだけでも、十分にウイルス対策ソフトを導入する価値があります。
ウイルス対策ソフトが必要な理由②ハニーポットによるウイルス検出
ウイルス対策ソフトのパターンファイルは、各メーカーが設置したハニーポットにより検出されています。ハニーポットが検出したウイルスをパターンファイルとして、各ウイルス対策ソフトのメーカーが蓄積します。
ハニーポットとは、ウイルス対策ソフトのメーカーが設置するウイルスを検知できる装置。
あえてセキュリティ対策をしない攻撃しやすい場所を作り、ウイルス作成者や攻撃者がハニーポットをターゲットとして攻撃してくるよう仕掛けます。いわゆる「おとり捜査」ですね。
ハニーポットへの侵入を蓄積させることで、攻撃方法や新種のウイルスを収集しています。
ウイルス対策ソフトのメーカーは、多額の投資をしてウイルスを検知していると言われますが、その中でも最重要な場所がハニーポットです。
ウイルス対策ソフトが必要な理由③振る舞い検知による未知ウイルスブロック
ウイルス対策ソフトは、新たなウイルスが発見されても、パターンファイルが更新されるまでウイルスを検知できません。
その場合に効果を発揮するのが、ウイルス対策ソフトの振る舞い検知機能。
発見から更新されるまでの期間は、攻撃を仕掛けるウイルスにとって攻撃がしやすい状況。
更新されるまでセキュリティが弱い状況が続くため、普段は侵入が難しいパソコンなどの端末へ攻撃が容易になります。
このような状況でも、ウィルス対策ソフトにある振る舞い検知機能によって対策が可能。
ウイルスによって実行されるプログラムは、同じような動作をするため、類似プログラムとみなすものは一方的に停止します。
- 一定間隔でサーバーと通信
- コンピューター内部の情報を勝手に読み取る
- 読み取ったデータを外部へ送信
こうした既知のウイルスと類似する動きはを検知し、プログラムを強制終了。未知のウイルスに対応します。
正常なプログラムを誤って終了させてしまうデメリットもありますが、ウイルス感染を未然に防ぐ有効な手段です。
ウィルス対策ソフトが必要な理由④プログラムを確認するサンドボックス
振る舞い検知を行うために、実際のコンピューターではなく、仮想的にプログラムを実行できる環境がサンドボックス。
パソコンやスマートフォンなどの端末には影響を与えない別の場所でプログラムを実行するため、もしウイルスであった場合も端末への被害を最小限にとどめます。
例えば、パソコンやスマートフォンへ新しいアプリをダウンロードし、端末上で実行したとします。
この時も、直接端末で実行するのではなく、ウイルス対策ソフトのサンドボックスで実行。
実行させたアプリが振る舞い検知機能で検知されたとしても、端末上での実行ではありません。
そのため万が一、ウイルス感染したファイルを実行しても、端末への影響を少なくさせることができます。
実際の端末上ではなく、仮想的にプログラムを実行させるのがサンドボックスです。
ウイルス対策ソフトの必要性まとめ
この記事では、ウイルス対策ソフトの必要性について、解説をしてきました。
ウィルス対策ソフトを導入は必須。次の4つの機能を持つ。
- ウイルス検知データベースのパターンファイル更新
- ハニーポットで未知のウィルスを検出
- 振る舞い検知で知らないウィルスでも対処可
- サンドボックスでファイルを実行し端末へ影響を与えない
ウイルス対策ソフトには、自分での代替は難しい機能が満載。
ウイルス対策ソフトの必要性を語る人がいますが、これらの機能を代わりにできるはずがありません。
ウイルス対策ソフトは、個人はもちろん、法人でも必要性な対策です。