どうやって対策したらいいの?
この記事では、ウイルス対策ソフトはいらないと勘違いされる理由、セキュリティ対策に必要な多層防御について解説をしていきます。
「ウイルス対策ソフトを入れてもウイルス感染するなら、ウイルス対策ソフトは必要ないのでは?」
確かにウイルス対策ソフトを導入しても、ウイルスには感染するリスクはある。でもウイルス対策ソフトがいらない理由にはなりません。
セキュリティ対策は、ウイルス対策ソフトだけではなく、複数の対策を組み合わせた多層防御が重要になってきます。
この記事では、ウイルス対策ソフトがいらないという方へ、なぜウイルス対策ソフトを含むセキュリティ対策の組み合わせについて、解説をしていきます。
- 「ウイルス対策ソフトがいらない」と考えるのは間違いな理由
- 複数の対策を組み合わせた多層防御の重要性
ウイルス対策ソフトがいらないと勘違いされる理由
勘違い理由①ウイルス対策ソフトでは100%防げない
ウイルス対策ソフトを導入しても、必ずウイルス感染を防げるわけではありません。
ウイルス対策ソフトの導入率は、9割以上と言われています。それでもウイルス感染やセキュリティ被害はなくならない。
ウイルス対策ソフトを導入しても、セキュリティ被害がなくならないのには、理由があります。
- ウイルス対策ソフトでも、全てのウイルスを検知出来ない
- 攻撃方法によっては、ウイルス対策ソフトでは防げない
こうした理由から、ウイルス対策ソフトだけでは、全てのセキュリティ被害を防ぐことが難しいのが現状です。
勘違い理由②ウイルス対策ソフトだけでは意味がない
ウイルス対策ソフトだけでは、全てのセキュリティ被害を防ぐのは極めて難しいです。
ウイルス対策ソフトは、パソコンやスマートフォンなどの端末に侵入したウイルスを検知し、駆除をする仕組み。
端末へ取り入れてからウイルス検知をするため、検知できなければウイルスは悪さをし続けます。
ウイルスの感染経路も様々で、それぞれに対策が必要。
主な感染経路
- インターネットブラウザ
- メール
- システムやソフトウェアの脆弱性
- USBなどの外部媒体
こうした複数の感染経路があり、ウイルス対策ソフトだけですべてのウイルスに対応するのが難しい状況となっています。
それでもウイルス対策ソフトが必要な理由
ウイルス対策ソフトを導入しても、全てのウイルスからパソコンやスマートフォンを守れるわけではありません。
それでもウイルスなどのセキュリティ被害から守るには、ウイルス対策ソフトは基本の対策です。
その理由は2つ。
- ウイルス対策ソフトがなければ、感染するウイルスは増大する
- 端末にあるウイルス検知、駆除はウイルス対策ソフトの役割
単純にウイルス対策ソフトがなければ、感染するウイルスは増大します。
ウイルス対策が検知できるウイルスにも感染し、情報漏洩やデータ紛失などのセキュリティ被害が起こる。対策方法があるのに、準備をしていないのはただの怠慢です。
また端末内にウイルスが侵入し、パソコンやスマートフォンなどの端末が不具合を起こしてしまった場合、ウイルスを検知、駆除する働きを持つのはウイルス対策ソフトです。
端末の基本的なセキュリティ対策として、ウイルス対策ソフトはもっとも基本的なウイルス対策です。
セキュリティ対策の基本は複数を組み合わせた多層防御
セキュリティ対策の基本は、既にお伝えした通りウイルス対策ソフトの導入です。
でもウイルス対策ソフトだけでは、全てのウイルスからパソコンやスマートフォンなどの端末を守れるわけではない。
そので大切なのが、セキュリティ被害を最小限に抑えるために多層防御を行うことです。
多層防御とは、単純に複数のセキュリティ対策を行うこと。ウイルス対策ソフトだけでは守れなくても、別の方法との組み合わせで、端末を守る確率を上げていきます。
ここでは代表的なセキュリティ対策の方法を3つご紹介します。
多層防御①ウイルス対策ソフトの導入
まずやるべきなのは、繰り返しお伝えしているウイルス対策ソフトの導入です。ウイルス対策ソフトの特徴は、次のような働きをしてくれることです。
<ウイルス対策ソフトの特徴>
- パターンファイルの更新
- ハニーポットによるウイルス検知
- 振る舞い検知による未知のウイルス対策
- プログラムを確認するサンドボックス
ウイルス対策ソフトだけでは、セキュリティ被害が防げないのは事実。しかしウイルス対策ソフトは実際には、こうした様々な機能を提供してくれます。
基本のセキュリティ対策として、ウイルス対策ソフトの導入は必須です。
多層防御②UTMやファイヤウォールの導入
パソコンなどの端末を守るウイルス対策ソフトの次は、ネットワークを守るUTMやファイアウォールの導入です。
ウイルス対策ソフトとUTMの違いは次の通り。
- ウイルス対策ソフト
パソコンやスマートフォンなどの端末に侵入したウイルスを検知、駆除する - UTMやファイアウォール
ネットワークに侵入するウイルスを防ぐ
UTMはウイルスがネットワークへ侵入するのを防ぎます。
またウイルス対策ソフトとは違い、UTMはウイルス検知以外にも様々な機能が。
- 外部からの不正アクセスの遮断
- 不正なWebサイトアクセスの禁止
- ウイルスが添付されたメールを遮断
ウイルス対策ソフトとUTMやファイアウォールの組み合わせは、法人のセキュリティ対策として一般的な方法となってきています。
多層防御③サーバーのクラウド化
ウイルス対策ソフトの導入、UTMの導入まで行えば一般的なセキュリティ対策としては十分。更にセキュリティを向上させるなら、サーバーのクラウド化を進めましょう。
サーバーを自社へ設置するよりも、社外のクラウドへあずけると次のようなメリットがあります。
<サーバーのクラウド化メリット>
- セキュリティが高くなる
(セキュリティ対策に莫大なお金を掛けてる) - 地震や火事でも安全
(もしもの時の復旧がスムーズ)
クラウドを提供する企業は、年間に数百万~数千万単位で、セキュリティ確保のために投資を行っています。
そのため一般企業がセキュリティ対策を行うよりも、セキュリティが高くなる可能性が高い。
クラウドを提供する企業は、多くのユーザーからデータを預かり運営しています。万が一、情報漏洩を起こしてしまえば、ユーザーへの慰謝料など多額の費用が発生する。
情報漏洩が起きる可能性をできるだけ下げるために、多額のセキュリティ投資を行っています。
またセキュリティ対策に加え、地震や火災に備える対策にもサーバーのクラウド化はおすすめ。
万が一の災害が発生しても、外部サーバーへ顧客情報や、取引先情報、自社商品の情報を預けておけば、スムーズな復旧が可能。
外部のサーバーへアクセスする際は、VPNを活用することでセキュリティを確保した通信ができるため、心配は不要です。
まとめ
この記事では、ウイルス対策ソフトはいらないと勘違いされる理由、セキュリティ対策に必要な多層防御について解説をしてきました。
- ウイルス感染を100%防げないことは、ウイルス対策ソフトを導入しない理由にはならない
- ウイルス対策ソフトを入れなければ、感染するウイルスは増大する
- セキュリティ対策の基本は複数の対策を組み合わせる多層防御
「ウイルス対策ソフトを入れてもウイルス感染するから」と言って、ウイルス対策ソフトを導入しなければ、感染するリスクは増大。
しかしウイルス対策ソフトだけでは、パソコンなどの端末を守り切れないのは事実です。
そこで大切なのが、複数の対策を組み合わせた多層防御。
まずはウイルス対策ソフトの導入を着実に、そしてUTMやサーバーのクラウド化と組み合わせて、セキュリティ対策を行っていきましょう。